筆系列の書体と苔むす森があまりにもシュールである。 | 孤独が好きな寂しがりやBlog

筆系列の書体と苔むす森があまりにもシュールである。


トラックバックを貰ったのでどんなBlogなんじゃろ、と思って見に行ったけど、かなり引いた。
ざっと読んだ感じでは、概ね言いたい事は分かるし自分の主張と同じような所もあるんだが、初っ端が「国民の直接投票による大統領制を実現する」っていきなり書かれてあったから微妙に引いたのが事実。
しかし主張を声高に書いている割には「ランキングの方もよろしく」ってただの目立ちたがりなんだろうか。まぁ自分の主張を聞いてもらおう、という意味だったら方法論としては間違っていないとは思うけれども。しかし「日本独立共和党」。ん~。「独立」で「共和党」。本当に微妙なラインではある。「日本独立・共和党」なんだろうが、「日本・独立共和党」だったらどうしよう。


まぁざっと自分的には、こんな感じ。
あ、太文字は質問というか、向こうの主張ね。(携帯からみる人には分かりづらいかもしれないけど。



憲法を改正し国民の直接投票による大統領制を実現する
・No
日本は政党政治であるのもあるけど、そもそも日本では「強力なリーダー」よりも「調整に長けたリーダー」が求められている。あと「強力なリーダーはマスコミ(特に朝日)がよってたかって足を引っ張る」という構造もある。それに、痴漢な大阪府知事を選んだ実績を鑑みると不適切。


国民投票をもっと活用する。
・No
国民投票の前に議員を選挙で選出している。本末転倒の極みとしか言いようがないし、どれだけカネがかかる事やら。


憲法を改正し自衛力を強化する。
・Yes
朝鮮半島や中国大陸からのお客さん(領海侵犯)はとっとと沈めろ……というのは論点がズレているが、(建前上)独立国家であるなら、独力で防衛できるだけの体制は必須。永世中立国のスイスを見習え。記憶が正しければ、スイスの軍備は凄い。国民の110%分の核シェルターも用意しているし(だからこそ「永世中立国」を名乗っているわけだが)。


官僚の身分保障を廃止し、任免権は国民の代表に帰属させる。
・No
任免権を国民・議員に与えたら官僚の意味が無い。官僚に限らず、人がいい仕事をするには、長期的にその業務に携わっている(経験)のも一つの要素だし。官僚の悪い面を見過ぎた主張としか言いようが無い。


既得権を守る規制を撤廃し、国民のための国家をつくる。
・?
地上波や新聞に代表される人たちの事だろうか? 既得権者が権力を持つのは(自己防衛もあって)自然の流れではあるが、時折それを叩き潰さないと澱みが生じる、というのは事実。実際プロ野球がそうだし。
しかし、日本の社会システムは、まず会社が儲かり、そのおこぼれを社員がいただく、という構造でもあるため、要・不要を正確に把握すべきなのを忘れてはならない。


国の役割は民間では不可能なものに限定し、税負担は可能なかぎり少なくする。
・No
税負担は可能な限り少なくする、というのは、行政サービスの劣化につながる。そういった意味では、現行の直接税・間接税、社会保険、その他で適当。生活を圧迫しないし。ただ、国家がやってきた事業を民間に委譲するのは自然な流れであるのも否めない。所謂「大きな政府」か「小さな政府」志向なのかが、その分水嶺になる。


国の役割の根本は、国民を不可抗力による災難から守ることである。
・Yes
自然災害及び他国の武力侵攻という意味では、その通り。そもそも、近代国家の概念に「祖国防衛」「国民の財産や生命を守る」というものがある。あくまで一例だけど。あと、世界各地で紛争・戦争が起きているし、日本にも北朝鮮の軍事的な脅威や、朝鮮半島・中国大陸から来た不良外国人の犯罪もある。検挙率も下がっているし。


今は借金返済にこだわる時ではない
・消極的Yes
そもそも、日本がお金を借りているのは外国ではなく「日本国国民」なので、いかようにもできる。悪辣だけど悪性インフレ起こすのも可能だし。
ただ異論があって、薩摩藩が倒幕の一雄になったのは借金の踏み倒しだけではなく、砂糖専売といったリアルマネーを持ち、諸外国の最新砲術や造船技術を持ってたのが大きい。そもそも薩摩藩は借金を返すつもりなかったし。


子供の生まれず、老後の安心のない国に未来はない。
・Yes
ただ、論旨が飛躍しすぎ。ナチュラルに世代交代って書けば済むだけなのに。実際、2007年問題(団塊世代が大量に引退する)で技術伝承云々をやってるのもあるので、今のところ特に問題視するような程ではない。


自国の歴史に誇りを持とう。
・激しくノーコメント
教育などで誇りを持たせるのは、ある種の洗脳。行き過ぎたナショナリズムになったら某国のようになるし。自然に生活してれば、ある程度以上は誇りを持つようになるだろうし、外国に行ったら「日本人としての自覚を持つようになる」とはよく言われること。改めて言うべき問題ではない。


自国の安全を他国に依存する国家に自由はありえない。
・Yes
歴史上、自国の兵士で防衛しなかった国は長続きしない。クラウゼヴィッツも「戦争論」で指摘しているように、傭兵で国も守ろうとしたらあっさり戦争で負ける。クウェートもそれで(確か)コテンパンにやられたし。


税金は財政再建するためではなく、サービスを提供するためにある。
・華麗にノーコメント
言いたい事には同意するけど、言っている事には同意できない。あまりにも過激すぎる。というかそれやったら破滅する。官僚が握っているのは機密事項もあるし、それを派遣でやろうとしたら絶対に漏れる。ただでさえスパイ防止法が無いのに、そこまで性善説には傾けない。せいぜい、官僚の給料や退職金を上げて「犯罪おこしたら死刑ね(はぁと)」というレベルまでしか主張できない。


年金制度を積立方式に変更し、老後対策を職場提供中心に行う。
・半分Yes
ただ、職場提供は難しい。痴呆とかの問題もあるし。まぁ自説に「老人どもを国営(or民間)の養護院に叩っこんで支給額を減らせ」というのもあるんで、微妙に何とも言い難い。


国民の意思が反映できる政治体制をつくる。
・バックステップしながらノーコメント
間接民主制(国民主権)なので、すでに国民の意思が反映されている。これ以上どうしろと。


人は家庭での躾を通じてようやく人間になる。
・背中を煤けさせながらノーコメント
何を今更……という感じなんですが。それが常識と思うのですが。学校で躾をやらせる程ヒマじゃないし。


罪に対する罰は社会秩序の維持を最大の目的とする。
・ムーンウォークしながらノーコメント
何を今更……という感じなんですが(以下省略)


地球環境を守ることは人間を守ること。
・疲れたのでノーコメント
何を今更(以下省略)




しかしどうなのか。H.Nと思しき自己紹介に「織田 利通」。織田信長と大久保利通を組み合わせただけでしょうか。

自分を棚に上げて置いたうえにトラックバックを戴いた上で書けば、厳しい評価になるけど、保守でもないし革新でもなく、右翼でも左翼でもない人。かといって中庸でもない。H.Nから察するに、新しいシステムを構築しよう(したい)と考えているんだろうけど、自分はそこまで過激にはなれない。言いたい事はわからんでもないけど。

ただ、もう少し「与党精神」を持って主張をこねれば(ゴネるのではない(^^;)いいんじゃないかな。どうも「野党精神」が立脚点になっているっぽいし。

近代国家の概念と国民性と歴史(伝統)を把握しないと、多分、誰もついていけないんじゃないかな。だからこそ、政治っていうのは物凄く難しいんだし(諸外国との絡みもあるし)。



……という、どっちかっていうと「体制派」で「微妙に左翼と自覚しながらも検査したら微妙に右翼志向だった」という人の感想でした。



あ、そうそう。
「君子は豹変する」という言葉もあるし、「反論とは、『もう一度考えてください』と伝えたいだけなのです」という言葉もありますんで、そこんとこよろしく。真っ赤になって火病られると困るので。